仙台、その名だけで日本酒愛好家の心を躍らせる地。この地で造られる日本酒は、米の豊かな風味と繊細な味わいで知られ、幻のように手に入りにくいものも少なくありません。今回は、そんな仙台の日本酒を販売しているお店や、試してみる価値のある特別な一本をご紹介します。
伊達政宗が築いた歴史ある仙台で、地元の酒造りは長い年月をかけて磨かれてきました。この地の酒蔵では、伝統的な技術を用いつつも革新的な試みを加えた日本酒が生み出されていますよ。
幻の日本酒を追い求める旅は、ただ酒を味わうだけでなく、その土地の文化や歴史にも触れることができる特別な体験。仙台でしか味わえない特別な日本酒を、ぜひこの機会に楽しんでみてはいかがでしょうか。
以下では、仙台でおすすめの日本酒とそれらを扱うお店について詳しくご紹介します。さあ、仙台の幻の日本酒を探しに出かけましょう。
仙台の日本酒の特徴
仙台の日本酒と言えば、その独特の風味と歴史がありますよね。宮城県は「みやぎ・純米酒の県」として知られていて、特定名称比率が96％にもなるんですよ。これは全国で見てもトップクラスです。宮城県の日本酒は、そのクリアな味わいと辛口で知られており、日本酒好きの方なら一度は試してみたいお酒がたくさんありますよ。
特に宮城県の酒造りの特徴としては、酒造好適米だけでなく、一般米を使用している点が挙げられます。それでいて、「きれいな味」を実現しているんですから、技術の高さがうかがえますね。宮城県は気候も酒造りに適していて、太平洋気候の特性を生かした、澄んだ美味しい日本酒が多いんです。
宮城県の酒造りの歴史は古く、なんと伊達政宗公の時代まで遡ります。大和から酒造職人を招き、城内でさまざまな種類の酒を醸造していたんですよ。これが今日に続く仙台の酒造りの基礎となっているんですね。
それでは、仙台の日本酒の特徴をもっと掘り下げてみましょう。どんなお酒があるのか、どのような料理と合うのか、見ていきましょうね。
宮城県の日本酒の味わい
宮城県の日本酒は、その澄んだ味わいと辛口が特徴です。特に「蔵の華」という県オリジナルの酒米を使用した日本酒は、低タンパク質で酸度とアミノ酸度が低く、非常に飲みやすいんですよ。この「蔵の華」のお酒は、「香りよく、酔わせる華となる酒米」という想いが込められています。さらに、美山錦や山田錦といった酒米も使用されており、それぞれが独自の風味を醸し出しています。
宮城県の日本酒は、寒冷な気候を活かした低温長期仕込みによって、そのクリアな味わいを実現しています。この製法により、口当たりが良く、後味のすっきりした日本酒が多いのが特徴です。
宮城県の日本酒と合うお料理
仙台の日本酒は、そのクリアな味わいから、さまざまな料理との相性が良いんです。特に、宮城県の郷土料理である牛タンや三陸沖の魚介類との相性は抜群です。牡蠣や穴子など、淡白な味わいから濃厚な味まで調理できる海の幸と一緒に楽しむと、日本酒の味わいが一層引き立ちますよ。
また、宮城県の郷土料理である笹かまぼこやずんだ餅、はらこ飯なども、仙台の日本酒と相性が良いですね。地元の食材とお酒が一緒になると、その地域ならではの味わいを楽しむことができます。
いかがでしたか？仙台の日本酒には、その地域ならではの特徴と歴史がありますね。お好みの日本酒を見つけて、宮城県の美味しい料理と一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
宮城県のおすすめの幻の日本酒
宮城県は、「純米の県」として知られ、伊達政宗公によって発展させられた杜の都であり、日本酒造りも大いに栄えています。伊達政宗公は、日本酒が好きで、わざわざ大和（現在の奈良県）から酒造職人を呼び寄せて、日本酒造りを行わせていたという記録が残っています。宮城県の日本酒の特徴は、冴えわたるキレの良い辛口であり、東北の厳しい冬の低温長期発酵によって作られます。昭和61年には「みやぎ純米酒の県宣言」を行い、純米酒づくりが盛んになりました。
宮城県は、日本酒の出荷比率で見ると純米酒が50％を超えるという、全国平均の2割に比べて非常に高い比率を誇ります。淡麗辛口でありながら、純米酒が多いことが宮城県の日本酒の大きな特徴です。それでは、宮城県で特におすすめの幻の日本酒をいくつか紹介しましょう。
浦霞 禅
宮城県の純米酒らしい端麗辛口の代表格である「浦霞 禅」は、ほどよい吟醸香と柔らかい味わいが特徴です。
特に純米吟醸は、浦霞のフラッグシップ商品とされ、禅画のデザインと墨文字のラベルが非常に特徴的です。
国内外で高い評価を受けており、毎年金賞・銀賞を受賞しています。蔵元の佐浦は享保9年（1724年）の創業で、誠実な酒造りを心がけています。
伯楽星 特別純米
土井晩翠が愛したとされる「伯楽星」の中でも、特に特別純米は、山田錦を使用し、「シャブリ」を思わせるような酸味と甘みのバランスが絶妙です。
サケ・コンペティション2017の純米酒部門でGOLD6位を獲得したこともあります。
震災で蔵が全壊するも、究極の酒造りを追求し、国際線のファーストクラスやFIFAワールドカップのオフィシャル酒に採用されるなど、復活を遂げました。
|
|
阿部勘 純米吟醸ひより
「阿部勘 純米吟醸ひより」は、宮城県生まれの酒蔵好適米「ひより」を原料に使用しています。
このお酒は、フルーティーな吟醸香と米の旨みが口の中で広がり、甘味と酸味のバランスが絶妙な純米吟醸酒です。
後味はすっきりとしており、さまざまな料理との相性も抜群です。蔵元の阿部勘酒造は、享保元年（1716年）に創業し、塩竈神社への御神酒を専門に造る御用酒屋として誕生しました。
小規模ながら、細やかな対応と管理で質の高い酒造りを行っています。
天上夢幻 特別純米
「天上夢幻 特別純米」は、宮城県生まれの酒米「蔵の華」と「トヨニシキ」を60％精米し、宮城生まれの酵母で醸されています。
日本酒度+7のこのお酒は、すっきりとした辛口の中に、米の旨みとコク、そして香りが閉じ込められています。
宮城県の純米酒として、そのバランス感覚に優れた味わいで高評価をされています。
蔵元である中勇酒造店は、明治39年（1906年）に創業した小さな蔵で、米は手磨きにこだわり、昔ながらの製法で酒造りを行っています。
全てが瓶貯蔵という伝統的なスタイルを保持しており、地域活動にも積極的に取り組んでいます。
これらのお酒は、宮城県の豊かな自然と歴史が育んだ、独自の風味と魅力を持っています。
純米酒を中心に、宮城県の酒造りの技術と情熱が詰まった浦霞 禅」と「伯楽星 特別純米」、「阿部勘 純米吟醸ひより」、「天上夢幻 特別純米」は、日本酒愛好家なら一度は味わってみたい逸品ですね。
宮城県の幻の日本酒を通じて、その奥深い世界を楽しんでみてくださいね。
コメント