宮城県でも急激に新型コロナウイルス陽性者が増加してきました。
GoToイートの解禁が引き金になったなどと言われていますが、実際はどうなのでしょうか?
新規陽性者数が下げ止まりとなっている東京都では、年代別に新規陽性者数の動向がどうなっているか気になりましたので、調べてみました。
年代別に見ることで、年代層の生活動作と言いますか、感染経路の推定に役立つかとも思います。
東京都と宮城県(仙台市)での感染者の傾向が同じであれば、感染経路も似ている可能性もあると思います。
逆に傾向が違う時は感染経路が違う可能性もあり、新型コロナウイルスの感染経路に地域差がある可能性もあります。
東京都の年代別新規陽性者数の推移
東京都のホームページよりデータを貰い、グラフを作成してみました。
データの置いてある場所はこちらです。
2021年2月1日から3月17日までのデータです。
棒グラフの下から「10歳未満」、「10代」、「20代」・・・・・という形で積みあがっています。
各日ともに20代が多く次いで30代、40代が多いようですね。
各日の陽性者総数に対して各年代が占める割合を表したグラフがこちらです。
少しわかりやすくなったかな?(分かりやすいような、分かりにくいような・・・)
各日の新規陽性者総数における各年代の割合をそれぞれ折れ線グラフにすると
全年代でグラフにすると見にくいので、「10歳未満~50代」「60代~100歳以上」に分けてグラフにします。
縦軸の上限数値が違いますが見やすいようにするためですので、ご了承ください。
グラフを見てわかるとおりに大きく2グループに分かれますね。
10歳未満と10代という学生である年齢ですと、全体に占める割合は大体同じくらいの様です。
時たま10代の占める割合が飛び抜けますが、学校でのクラスターが発生した時ですね。
50代は日々上下動がありますが大体同じような約13%±4%に収まっています。
20代の上下の動きは激しいですが、一番多くを占めている日が多いのは明白です。
4日分の移動平均にしてグラフを少し滑らかに見やすくしますと、
全体的に大きく見ると各日の「10歳未満~50代」が新規陽性者の占める割合は横ばいということより、日ごとの総新規感染者数は大きく変動していますが、年代別でみた構成割合はあまり変化していないことがわかります。
これは何を意味するのでしょうか??(難しい・・・)
飲食店を利用する機会が多いであろう20~50代において、構成割合が減らないということは、飲食店の時短営業は新規感染者抑制に本当に意味があったのでしょうか?
意味があったとすれば、もっと顕著に20~50代の新規感染者が減っても良いと思うのですが?
次に60代~100歳以上の各日における割合を見ていきます。
割合でみると、60代、70代は毎日同じくらいの割合で新規陽性者が出ているようです。
グラフで見ても団子になっているようですね。
4日分の移動平均にしてグラフを見やすくしてみました。
90代は変動が激しいですね。ですが4%未満から始まって3月17日まででは4%に近づくように増えてきています。
高リスク群に当たる年齢層ですから気を付けたい所です。
ただ、年代別の割合の変化があまりないところを見ると、今回の緊急事態宣言は効き目があったのか疑問に思いました。
そこで、1月7日に緊急事態宣言が出されましたので、2020年12月からのデータで検証してみました。
2020年12月1日以降の東京都の新規感染者の動向は?
緊急事態宣言で感染者の動向はどのように変わったのか?
見てみましょう。
2020年12月1日以降の感染者の総数と年代別の割合
期間が長いので細かいグラフになっていますが、1月7日の2520人がピークとなっています。
緊急事態宣言が出された日から減少傾向になっていますね。
この感染者数の数字は2週間前の状況が反映されていると言われてきました。
ということは、緊急事態宣言が出される前から減少傾向になっていたということですよね?
逆に1月7日をピークとするバク上りは、お正月休みに関するものではないかとも考えられています。
お正月は移動もあるし、控えたとはいえ親戚同士の集まりなどもありますよね。
昨年12月半ばころからのちょっと浮ついた気持ちで人と会う機会が増えたために陽性者が増えたようにも見えます。1月半ばにもなると、挨拶回りなどもひと段落するので、人と会う機会が減ってきて、陽性者数も落ち着いてきたとも考えられます。
そしてグラフを見てわかる通り、2月7日頃から横ばいになっていますよね。
お店の時短営業も続けさせており、法整備もしていたのに横ばいです。
飲食店の営業自粛とは関係ないところで感染がひろがっている可能性も考慮しないといけないと思います。
年代別の陽性者数をグラフにしますと、
グラフの黄色、緑、紫、水色はそれぞれ20代、30代、40代、50代を表しています。
この年代がリンクして上下しているのがわかりますね。
またこの年代が多くを占めていることも分かります。
それに比べて60代70代は小さな山を形成しています。
興味深いのが、1月10日頃以前は10代と60代が同じような人数で推移しているのに対し、1月10日以降は10代の陽性者が減少しているところです。
1月10日までの2週間前と言いますと冬休みから年末年始にあたりますよね。
そして1月7日に緊急事態宣言が出されています。
何か10代の行動に影響があったのでしょうか?
2020年12月1日以降の各日における総陽性者数における年代別の割合
今度は各日の総陽性者数における年代別割合の動向を見ていきます。
全年齢層をまとめて表示すると分かりにくいので、「10歳未満~50代」と「60代~100歳以上」に分けてグラフにしました。
また、グラフを見やすくするために4日間の移動平均の数値で折れ線グラフを作成しています。
10歳未満~50代まで
1月11日をピークに20代の割合が減少に転じます。この日の役2週間前と言いますと、大体年末年始のお正月になりますよね。
そしてグラフ中央付近の1度20代のグラフが下がって落ち着き始めたのが1月28日頃です。2週間前は1月14日と緊急事態宣言が出されて1週間後ですね。
そうしますと、緊急事態宣言が出されて外出やどんちゃん騒ぎなどをすることが減ったのかもしれませんね。
そしてまた2月7日頃から上下動が激しくなりますが、大きく見ますと徐々に上昇傾向という感じですね。
日ごとの陽性者総数が横ばいになり始めたのがこのころです。
30代も20代ほどではないですが同じような動きをしています。
1月下旬からは40代50代と同じような割合で団子になっていますね。
40代50代の割合はほぼ変わりなく横ばいが続いていますね。
10歳未満と10代の割合もほぼ横ばいです。
陽性者数が増減しても10歳未満と10代、30~50代はある一定割合の数となっているようです。
なんか変に感じるのは私だけでしょうか?
このことをどのように考えたら良いか分かりません(知識不足です。orz)
60代~100歳以上
60代~100歳以降に関しては逆の傾向になっています。
こちらのグラフはその日の陽性者総数における各年代の占める割合ですので、すべての年代の数値を足すと100になります。
10歳未満~50代までのグラフと逆の傾向になっているように見えますが、実は12月~1月半ばまで20代30代の陽性者の割合が多かったのです。その期間は相対的に高齢者の割合が減っていたようですね。
年代別の増加傾向は?
年代別の新規陽性者数を見てみます。
月曜日はどうしても総数が減るようですので、月曜日ごとに折れ線は下降しています。
まだ数日様子をみなければなりませんが、各年代ごとに増加傾向にあるように見えるのが嫌ですね。
縦軸が人数ですので、やはり20代が一番多く、次いで30代と40代が行ったり来たりですね。
これは仙台市のデータも同じようになっています。

ぱっと見ただけですが、東京都と仙台市の年代別新規陽性者数の分布にあまり変わりがないように見受けられますので、新型コロナウイルス感染はそういうものなのか?それとも、仙台市の人々と東京都の人々の活動内容が似ているのか?いまいちわかりませんが、似ているのが不思議ですね。
興味深いのは、東京都も仙台市も70代の陽性者数が増えてきたことです。
60代よりも多いですね。
高齢者の昼カラオケが話題になっていましたが、60代は現役で仕事をしている方が多いのでそれほど不特定多数で集まる機会は少ないのかもしれませんね。
70代となると、現役引退して趣味を謳歌している方が多く、その趣味の集まりでの感染があるのでしょうか?
いずれにしても保健所で詳しい聞き取り調査をしているはずですので、どのような場所や集まり、生活様式がどうなっているのかという分析データを見てみたいですね。
まとめ
人数では一桁違う仙台市と東京都の新型コロナウイルス新規陽性者数ですが、年代別の傾向が似ていることに驚きです。
東京都では緊急事態宣言があり、より厳しい感染症対策をしていましたが、年代別の感染割合にあまり変化がないことから、飲食店の時短営業がそれほど関係なかったのではないかと考えてしまいます。
まだまだ続くコロナ禍。
我々にできることは手洗いなどの消毒をすることと、不特定多数でどんちゃん騒ぎをしないことですね。
大騒ぎをしなければ感染リスクはそれほど高まらないと考えています。
飲食店にばかり目が行っていますが、感染経路が全く違った場合は・・・この対策では効果が出ないということです。
もう一度データや聞き取り調査の結果を精査してほかに思い当たる感染経路を洗い出す必要もありそうです。
まだまだ辛抱の日々が続きそうです。
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