ここ数日で宮城県内で新型コロナウイルスの感染者が続いて判明していました。
その後の調査にて仙台市内の店舗でクラスターが発生していた可能性が分かりました。
東京都では「夜の街」という名称で警戒されていた、接待を伴う飲食店での集団感染が確認され、濃厚接触者の追跡検査で陽性者が次々に判明しているようです。
同じような事態が仙台市内の店舗でも確認されたということで、警戒が強められました。
店舗での感染判明者は?

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202006/20200630_13016.html
これまでに集団感染として確認されているのは、
- 90例目 40代男性 塩釜市 6月22日判明 会社員 感染経路調査中
6月18日(木)~20(土) 咳,下痢,悪寒,痰。
21日(日) 咳,下痢及び悪寒消失、帰国者・接触者外来を受診- 91例目 70代女性 多賀城市 6月24日判明 無職
90例目の40代男性の濃厚接触者。重篤ではない。- 92例目 30代女性 仙台市 6月26日判明 アルバイト
臭覚・味覚障害あり、重篤な状態ではない。濃厚接触者2名。感染経路調査中
- 93例目 50代男性 仙台市 6月28日判明
92例目の濃厚接触者 無症状 濃厚接触者約17名
(無症状のため出勤などは通常通りだった)- 94例目 20代女性 名取市 6月28日判明 アルバイト
90例目の濃厚接触者 嗅覚障害 重篤ではない 404 NOT FOUND | セミヤログI love Sendai!
この店舗に関しては、仙台市は今のところ店名の公表を考えていないということです。
宮城県としては広く知らせる必要もあるのではないかと考えているようですが、仙台市の考えを尊重すると言っています。
現時点で4人の感染が確認されている仙台市の飲食店名を非公表としている理由を巡っては「管轄する仙台市の考えを尊重する」と説明。「できるだけ広く伝えた方がいいと思うが、いたずらに不安をあおるべきではないとの判断が働いたと聞いている」と答えた。
クラスター(感染者集団)は「同一施設で5人以上感染した事案」と定義されている。村井知事はさらに患者が増えた場合は、公表が妥当との考えを示唆し「市とすり合わせをしたい」と語った。
感染経路は?

fernando zhiminaicelaによるPixabayからの画像
店舗での集団クラスターの定義では、5人以上の感染者という風に決まっているようです。
ですが今回の感染の広がりを見ますと、感染経路が複数の可能性があります。
6月17日に【90例目の男性】と【94例目の女性】が店舗で近距離で会っていたようです。
6月23日に【93例目の男性】と【92例目の女性】が会っていたということです。
【94例目の女性】と【92例目の女性】の女性に濃厚接触があったのかが現在のところ判明していませんが、同じ店舗で勤務していたことから接点はあったとは思います。タイミングがどのように重なるのかが今後の調査で分かるでしょう。
発熱などの症状の出たタイミングで考えると、おそらく一番最初に新型コロナウイルスに感染していたのは【90例目の男性】と考えられています。
県と市によると、塩釜市の40代男性会社員は17日に店を訪れ、同日出勤した名取市の20代女性アルバイト従業員と接触があった。40代男性は22日、20代女性は28日にそれぞれ感染が判明。
県は「40代男性が感染源となった可能性は否定できない」との見方を示した。
4人の発症時期を比べると?
発症時期、発熱などの症状が出た時期を比べると簡易ではありますが感染した順番が大まかにわかるかと思います。
90例目の男性は?
90例目の男性の経過はこちらです。最初に症状を確認したのが6月18日になります。
症状が出る1日前にこの店舗を利用したことになりますね。
- 6月18日(木)~20(土) 咳,下痢,悪寒,痰。
- 20日(土) 医療機関①を受診。発熱(39.2℃)。
医療機関①から帰国者・接触者相談センターに相談。- 21日(日) 咳,下痢及び悪寒消失。
帰国者・接触者外来を受診。- 22日(月) 検査の結果,陽性が判明。
【宮城県90例目】塩釜市で新型コロナウイルス感染者!6月22日に塩釜市で新型コロナウイルス感染者が判明しました。 感染経路は不明ということで調査中です。 感染者の動向は? 塩竈市で感染が確認された男性は40代で会社員です。 宮城県は、塩釜市内に住む40代の男性が新型コロナウイルスに感染したと...続きを読んで☆
94例目の女性は?
94例目の女性の経過はこちらです。最初に症状を確認したのが6月20日になります。
- 6月20日(土) 発熱(38.5℃)及び頭痛。医療機関を受診,薬を処方される。
- 23日(火) 頭痛消失。
- 24日(水) 嗅覚障害出現。
- 25日(木) 解熱。
- 27日(土) 帰国者・接触者外来を受診。
- 28日(日) 検査の結果,陽性が判明。
症状出現2日前(18日)以降は出勤していません。
ということで、発症時期から考えますと、【90例目の男性】が先に新型コロナウイルスに感染していた可能性が高いです。
ですがこの男性がどこから感染したのかは依然として分かりません。
92例目の女性は?
92例目の女性の経過はこちらです。最初に症状を確認したのが6月21日になります。
- 6月21日(日) 発熱(38℃台)
- 6月23日(火) 嗅覚、味覚障害
- 6月24日(水) コールセンターに相談 帰国者・接触者相談センターより連絡
- 6月25日(木) 鼻汁 帰国者・接触者外来を受診
- 6月26日(金) PCR検査を実施し、陽性が判明
6月23日(火) 出勤(その他については調査中)
94例目の女性の1日後に発熱をしています。
そうしますと94例目の女性と同時期に感染している可能性があります。
また、94例目の女性は18日以降は出勤していなかったということですので、最終出勤日は90例目の男性を応対した17日ということになりますよね?
この17日にこの92例目の女性も出勤していたら店舗での感染の可能性が高いです。
違う場合は・・・どこで感染したのでしょうか??
93例目の男性は?
【93例目の男性】は、【92例目の女性】が新型コロナ陽性と判明したことで濃厚接触者として分かったものであり、【無症状感染者】です。
ですので【92例目の女性】から感染したと考えるのが簡単ですが・・・もしかしたら免疫が強くウイルスが体内に入っていても症状が出ない体質なのかもしれません。
ただこれまでに明確に【無症状感染者】から感染が拡大したという事例があるわけではないので、この【93例目の男性】から【92例目の女性】にウイルスがうつったとも言えないです。
ですので、【92例目の女性】から感染したと考えられます。
感染の考察
新型コロナウイルスの感染の広がりは
ヒト - モノ - ヒト
という形で広がることは分かってきています。
つまりはウイルスを保持いしている人の【唾液が付着したモノ(直接口で触れるコップや咳やくしゃみ、会話で飛んだ唾が付着したモノ)】、もしくは【ウイルスに汚染された手で触ったモノにウイルスが付着したモノ】を第三者が触れて汚染された手指で【目・鼻・口】などの粘膜に触れて感染するという経路です。
そしてウイルスが金属面やプラスチック面などのつるっとした表面に付着した場合、数日間感染力を保持したまま生きていると研究結果が出ています。
新型コロナウイルスに汚染された空間でのウイルス生存期間まとめ。
最短3時間(エアロゾル)、最長1ヶ月(冷蔵庫)、わかりやすいですね。
強いて補足すれば、エタノール消毒は確かに濃度70%以上が理想ですが、45%以上であればある程度効果あります。
タイの病院の在住日本人向けポスターらしいです。 pic.twitter.com/zMG12vF1ai— 竹田陽介@循環器内科 StayHome!! (@yosuke_takeda) April 18, 2020
※あわせて読みたい※
【図解】新型コロナウイルスの生存期間 https://t.co/gRkWx4r4Vt— AFPBB News (@afpbbcom) April 24, 2020
ですので、感染するには【94例目の女性】と【92例目の女性】が直接近接して会う必要はないのです。ましてや【90例目の男性】を応対していない【92例目の女性】が男性から感染していてもおかしくないのですね。
というのは、どのような店舗形態化は分かりませんが、例えば、
【90例目の男性】男性が使用した席を後から【92例目の女性】が利用してウイルスに汚染されたテーブルなどを消毒が不十分なままに触れてしまい、その後自分の【目・鼻・口】などの粘膜に触れて感染してしまったということも考えられます。
営業終了後に店舗内の清掃はするはずですので考えにくいですが、テーブルなどの表面ではウイルスが数日間は生存していますので、アルコール消毒などを行わなかった場合、18日以降にもウイルスが感染可能な状態で残っていた場合もあるでしょう。
その場合ですと、【94例目の女性】と【92例目の女性】が同日に勤務していなくても感染する可能性があります。
その部屋を掃除する際に、水拭きで使用した布巾を、そのままそのフロアの他の部屋の清掃に使用した結果・・・・他の部屋に宿泊していたお客さんから感染者が多数出たことがあります。
>SARSが香港のホテルで集団発生した事例では,感染者が宿泊した部屋で使用した雑巾で,同じ階の各部屋を掃除したとされる
緊急寄稿(1)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察(白木公康)|Web医事新報|日本医事新報社 https://t.co/CEawEbCRbZ
— ohayosun (@ohayosun1) May 2, 2020
もしかしたら店舗の清掃の際にウイルスを除去できる消毒用アルコールや次亜塩素酸ナトリウム液などでの消毒清掃を行わずに水拭き清掃だけを行っていれば・・・・ウイルスは感染可能な状態で塗り拡げられてしまいます!
今後の調査に期待ですが・・・原因が判明したとしても私たち一般人にはその内容が知らされることは無いかもしれませんね・・・。
まとめ
これからも情報が出てくると考察が変化してくるかもしれませんが、現時点では、
【90例目の男性】がこの店舗に来店し、【94例目の女性】に感染。
その後直接か間接か【92例目の女性】に感染し、症状が落ち着いたのか出勤した際に【93例目の男性】の接客をし、感染させたという流れが順当の様に思われます。
【94例目の女性】→【92例目の女性】なのか
【90例目の男性】→「モノ(テーブルとか?)」→【92例目の女性】という感染経路なのかは分かりませんが、「モノ(テーブルとか?)」を介して感染が拡大したとなると、他の店舗スタッフにも感染が広がっていてもおかしくないのですが・・・どうなんでしょうか?
いずれにしても感染を防ぐためには、外出先では【目・鼻・口】などの粘膜に触れないということです!
そして飲食をする場合には直前にしっかりと石鹸で手を洗うことです!
難しい場合は濃度が75%以上の消毒用エタノールでの消毒でも良いです。
また、唾液中に多く新型コロナウイルスが含まれることが分かっています。
ですので、大皿料理を多人数で直箸でつつくということは避けた方が良いです。
東京のホストクラブでは回し飲みで感染が拡大したことが明らかになっていますよね?
これも唾液を介してウイルスが広がったということですので、気を付けてくださいね?
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