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【宮城】PCR検査が受けられない!なぜ!?

この記事は約9分で読めます。

新型コロナウイルスの新規感染者の発生が落ち着いているように見える宮城県ですが、仙台市では念のためということで休校期間を5月31日まで延長することとなりました。

国で出している緊急事態宣言も1か月程度延長される見込みとなっています。

そんな中、依然噂として出ているのが、

「発熱が続いているのに、PCR検査をしてもらいない」

というものです。

かなりつらい思いをされている方々もいらっしゃるようです。

また現場医師からも、保健所にPCR検査の要望を出しても断られるという話も出ています。

なぜ国も県もPCR検査を渋るのか?

どうして、発熱が続いていても検査をしてくれないのか?

ニュース記事などから読み解いていきます。

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「37.5度以上で4日以上継続する」の壁

TumisuによるPixabayからの画像

これは当初から出ている、国で定めた基準です。

一番最初では、これに加えて、

「中国武漢もしくは杭州に住んでいるか関係している人と濃厚接触した」

などの海外条件が付いて回りました。

海外から帰ってきた人以外はまず検査を受けられない状況でしたね。

その後この条件が撤廃されたとテレビで報道されましたが、しばらくは保健所、もしくは自治体の保健福祉部などにこの海外条件が残り続けていたようです。

 

そして現在まで残り続けている「37.5度で4日以上続く場合」という条件です。

これも実際に4日以上発熱が続いていてもコールセンターで弾かれて、PCR検査してもらえないという人も出ていました。

なぜそのようなことが起きているのでしょうか?

コールセンターの限界かも

保健所の職員の方々も、コールセンターで電話を受けてくださっている方々も、毎日戦場で大変疲弊されていることと思います。

コールセンターに電話を掛ける方々も体調が悪いし、熱は引かないし、マスコミの報道では新型コロナというのはどうも恐ろしい!著名人も亡くなっている!怖い!!

となっていることも十分わかります。

私が思うに、この現場の方々も、電話を掛ける体調不良者も誰も悪くないのです!

だからこの問題がややこしくなってくるんですね!

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病気の診断は医師だけが出来る!

日本では医師法という法律があります。

病気の診察・診断権は医師のみにあります!

医師免許を持った人じゃないと診断してはいけないのです!
法律違反になりますよ!

 

ですから皆さんももしかしたら経験があるかもしれませんが、ドラッグストアや調剤薬局でたとえば

「腕にジュクジュクしたできものが出来て痛痒いんですけど、これって湿疹ですか?蕁麻疹でしょうか?」

なんて薬剤師さんに聞いても

「どうでしょうね?う~~ん、こちらの薬はかゆみのある湿疹用の薬ですし、こちらの飲み薬は蕁麻疹用の薬です。おつらい時は皮膚科で見てもらうと良いですよ。
う~~ん、まずは病院で診てもらってからの方が良さそうですよ。」

なんてあやふやな回答をもらったことありませんか?

 

これが【診断権】に係わることだからです。
薬剤師さんは、たとえその病気がなんであるか分かったとしても法律があるので言えないのです。
(似た病気も沢山ありますし、検査などでしっかりと確定しないと誤診や誤った治療となりますので、医師にのみ診断権が与えられています)

ここでは簡単な話にしましたが、つまりは医師以外が病気を判定することは出来ないのです!

 

保健所やコールセンターで電話を受けるのは?

保健所やコールセンターで電話を受けるのは、多くの場合は保健師さんだそうです。

中には看護師さんもいらっしゃるとか。

ただ、その場に医師が常駐していることは少ないようです。

宮城県では医師が持ち回りでつめるというニュースも見たような記憶があります(検索中)

ですので、そもそも電話を受けても、診断権が無いため確定的な表現が使いにくいということも検査が進まない要因になっているのではないか?と思います。

 

ですので、コールセンターのスタッフは作成されたマニュアル通りに対応する他ないわけです。

そのマニュアルが長いこと更新されずにいたために、無くなったはずの【武漢しばり】が生きていたり、【発熱して4日ルール】が頑なに適用されていたりしていたわけです。

しかもですよ!当初の【4日ルール】も特例があって、高齢者や高リスク者は2日の発熱で検査とされていました!
それなのに、志村けんさんや岡江久美子さんは4日待とうとしたわけです!!
どちらも高リスク群であったのに・・・
ご冥福をお祈り致します。

 

宮城県ではないでしょうが、驚きの情報もありました・・・

コールセンターや保健所で人員が足りないのは明確です。

ですからこのような求人が出ていることも仕方がないのですが・・・
そのせいでより、マニュアル通りの対応しかできなくなっています。正しいマニュアルであれば良いですが、間違ったマニュアルで運用したら・・・現状の様に本来検査が必要な方までも弾き出されてしまいます。

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宮城県ではマニュアルが更新された!?

mohamed HassanによるPixabayからの画像

そんな中宮城県では、宮城県医師会とも協力の上でマニュアルの更新を行ってきているようです。

コールセンターでの対応は限界に近いことと、マニュアルどんなによく作成しても、診断権が無いわけですから、PCR検査が必要かどうかを電話口だけでは判断できないです。

ですので、宮城県では仙台医療圏かかりつけ医、診療所の医師が必要と認めれば、PCR検査につなげられるように体制を整えてきました!

 

 

ドライブスルー検査も導入したということもあり、コールセンターの対応にも変化が出てきています。

帰国者・接触者外来(いい加減この名称も変更したらよいと思うのは私だけでしょうか?)で受信できる基準にも変更がなされました。

帰国者・接触者外来の受診該当基準 1~3のいずれかに該当

1 疑似症の届出基準である以下のいずれにも該当する者
・ 発熱(37.5℃以上),かつ呼吸器症状を有する
・ 2週間以内に流行地緊急事態宣言地域への訪問歴がある

濃厚接触者として健康観察中に,発熱などの症状を呈した者

医師の総合的判断により検査が必要とされた者 (宮城県医師会基準
①~④のいずれかに該当する者
① 発熱(37.5℃以上),咳嗽など疑われる症状を2日以上有する患者のう
ち,以下に当てはまる者
重症化リスク(65歳以上,呼吸器疾患,糖尿病,高血圧,循環器疾患)
のある者
妊婦
医療もしくは介護従事者
・ 周囲(自宅,職場等)に確定感染者または濃厚接触者がいる者

② 胸部X線写真またはCTで原因不明の肺炎様所見を認める者

濃厚接触者で発熱,咳嗽など新型コロナが疑われる症状を認める者

④ 発熱,咳嗽と前後して嗅覚・味覚に異常のある者

http://www.miyagi.med.or.jp/koushin_uploads/646_2.pdf

 

今までの条件よりは幅が広くなっていますが、基本的に既に感染が分かっている患者の濃厚接触者じゃないと基準を通らないです・・・。

3番の「医師の総合的判断により検査が必要とされた者 (宮城県医師会基準)」という部分で窓口が広くなった感はあります。

特に②で「胸部X線写真またはCTで原因不明の肺炎様所見を認める者」ということですので、医師が一番怪しむところでPCR検査に回せるようになりました!

これで、県内は医師が必要と感じればPCR検査で区別ができる体制となりました。

 

何度も書きますが、今までの保健所のスタッフもコールセンターのスタッフも何も悪くないのです!
法律上、病気の症状について診断も何も、ましてや病名なども医師以外業務としていうことは出来ないのです。

そんなか、今まで本当に良く頑張ってくださって来たと思います。

歯がゆい思いをしたことも多かったと思います。

マニュアルに沿った運用をしないと、それこそルールなき破綻をしてしまいますからね。

 

ですから、ここは分からなかったとは言え、国が先手先手の方策を取らなかった、そして裏で現場に丸投げをした対応しかしてこなかったことが原因なのです。

現場で働いている方は上からの指示で動くしかないのです。

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モーニングショーでも岡田先生が何度も言っておられましたが、東京の保健所長も本当は現場医師から要請があった患者さんは全員検査をさせたい!肺炎のような症状を呈している発熱が続いていると保健所に電話をかけている方々もすぐに検査を受けさせたい!と言っておられた。

でも、保健福祉部にお伺いを立てないといけないルールで、保健福祉部に言うと「その患者は武漢と関係が無いので検査対象ではない」(武漢ルールが撤廃されたという報道のあとなのに!)などと言われて検査対象ではないと現場医師に伝えないといけないと言っていました。

上から回ってきているマニュアルが間違っていたわけですね。

 

挙句の果てに加藤厚生労働大臣が、あきれた発言をしましたよね・・・

この数日前に専門家委員会のお一人も同じようなことを言い出しました。

岡江さんが亡くなられてから数日後です。

 

【発熱が4日以上ルール】当時の画像も残っていますよね。

 

このような責任を患者やましてや命を張って頑張ってくださっている医療現場の方々、そして、割り振りに疑問を持ちながらもマニュアル通りに対応する他なかった保健所のスタッフやコールセンターのスタッフに責任を押し付けるような上層部が作ったマニュアルですからダメでしたよね。

 

愚痴はこの辺にして、もう一つ深刻な問題がありそうなのです・・・。

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